学用品を背負って運ぶランドセルは、子どもの負担を軽減でき、両手も使えて便利であるため、小学生の通学カバンとして都市を中心に普及し始めました。しかし、戦前から戦後まもなくの頃は、地方ではまだまだ、学用品を風呂敷に包み、それを手に持って通学するのが一般的でした。
全国的にランドセル通学が普及したのは、昭和30年代以降です。素材は天然皮革だけでなく、合成皮革も使用されるようになり、色や大きさなども、流行や時代に合わせて変化してきました。また、より背負いやすく、より安全に使えるようにさまざまな工夫もほどこされています。 このようにして、オランダからやってきた「ランセル」は、日本独特の「ランドセル」に発展していきました。日本独自の通学カバン「ランドセル」は、世界に誇る日本の文化の1つなのです。