OURHOME主宰・整理収納アドバイザーEmiさんによる、お子さまといっしょにできる「入学準備」についての連載がスタート!
第1回は、お子さまの“自分でできる!”を育む、あるロッカーのしくみについてです。

第1回 子どもが自分でできる「身支度ロッカー」の作り方

「家族のシアワセは、暮らしの基本となる『家』から。」をコンセプトに、家事を楽にする動線やしくみを考えた収納をお伝えしているOURHOME主宰・整理収納アドバイザーEmiと申します。

わが家は3LDK、夫と7歳の男女の双子の4人暮らし。
子どもたちが自分で毎日の身支度をできるように、通っていた保育所を参考にして自宅の洗面所に“身支度ロッカー”を作っています。ここには、平日着る洋服、肌着、パジャマなどをひとまとめにして収納しています。
「子どもが自分でできるしくみ」が家の中にあると、お子さまの「やりたい!」という気持ちと、ママの「ラクしたい」という思いの両方を叶えられると思うのです。

ここからは、お子さまが自分で準備ができる“身支度ロッカー”作りのポイントをご紹介します。

ひと目で見渡せるオープンな収納で取り出しやすく

わが家では洗面所の収納の一部を子ども用のスペースにし、平日の服をすべてここに収納しています。本来、ここには8枚の扉がついていました。でも扉を開閉せずワンアクションで取り出しやすくするために、入居当初から扉を外して使っています。
オープン棚の収納はひと目で見渡すことができ、お子さまも使いやすく便利です。着替えるときも、お風呂あがりにも、お子さまの手が届く一番下の段を子ども用スペースにすることで、毎日の準備がスムーズに。お子さまのモノを収納している部分だけでも、一時的に扉を外してみてはいかがでしょうか。

子どもが自分で管理できる量を持たせよう

平日は基本、子どもたちが自分で服を選んでいるのですが、わが家ではA4サイズくらいの小さなカゴひとつ分と決め、子どもが自分で管理できる量だけを持たせるようにしています。
奥行きの深い引き出しいっぱいに、Tシャツやズボンが入っていたら子どもは自分で取り出すことが億劫になります。
子どもたちが通っていた保育所では、子どもが手に持てるサイズのカゴに数枚だけを持たせていました。それを参考に、わが家でも上下それぞれ4枚ずつを持たせ、朝はここから自分で選び着替えるようになりました。小学生になった今でも同じスタイルです。

アイコンラベルで家族みんながわかりやすい

下着にくつ下、どこに何が入っているかがひと目でわかるように、それぞれの引き出しにアイコンラベルを付けています。もちろんこのアイコンラベルはお子さまだけでなく、ママやパパ、家族みんなにとってもわかりやすいものになっています。
私はパソコンにもともと入っていた「エクセル」の図形を使ってアイコンラベルを作りました。パソコンが苦手、エクセルは面倒、プリンターが無いという方は、手書きのラベルでも十分です。

いかがでしたか?

収納の扉を外してみたり、服をお子さまが管理できる分量にしてみたり。ほんの少し考え方を変えるだけで、お子さまの“自分でできる!”という気持ちを育むことができると思います。
小学校入学前の準備のひとつとしてぜひ参考にしていただき、この機会に“身支度ロッカー”を作ってみてくださいね。

Emi's Profile

OURHOME主宰/整理収納アドバイザーEmi
大手通販会社で、8年間の企画職を経た後、「家族のシアワセは、暮らしの基本となる『家』から。」をコンセプトに、2012年、OURHOMEを立ち上げる。現在は収納プランニング、各種セミナー、商品企画プロデュース、執筆活動など多彩に活躍。
2015年には兵庫県西宮に「OURHOMEくらしのレッスンスタジオ」を立ち上げる。
近著に『わたしがラクする家事時間』(ワニブックス)、『わたしの暮らし、かえる、かわる。』(PHP研究所)、『おかたづけ育、はじめました。』『子どもと一緒にこんなこと。』(大和書房)などがある。
暮らしや子育てのアイディアを発信し続けるブログ「OURHOME」は現在月刊170万PV。NHK「あさイチ」「助けて!きわめびと」などメディアでも活躍の場を広げている。