ランドセルと呼ばれる通学カバンは日本独自の文化です。世界各国には日本とは異なるさまざまなタイプの通学カバンはあります。日本だけでランドセルが背負われるようになった歴史と世界各国の通学カバン事情についてご紹介します。
ランドセルの歴史
ランドセルの起源とされているのは明治時代の学習院初等科です。当時の学習院初等科の通学形態は馬車での通学や物を使用人に預けるなど、荷物の持ち運びを含め人それぞれでした。
しかし学習院の「教育の場での平等」という理念から、「学用品は自分の手で持ってくるべき」と定め、馬車・人力車の使用、使用人に荷物を預けることを禁止しました。このことから、生徒が自ら荷物を持ち登校するための通学カバンが導入されました。
当時の通学カバンとして採用されたのが、両手が自由に使え、持ち運びの利便性が良かった軍隊用の「背のう」です。背のうがオランダ語でランセル「ransel」と呼ばれていたことから、「ランドセル」と呼ばれるようになりました。
世界各国の通学カバン事情
ランドセルは日本独自の文化ですが、国によってさまざまな通学カバンスタイルがあります
。日本と同じような背負い式は、イギリス・韓国・ノルウェーなどで使用されています。背負い式のほかにも、手さげ式、背負い兼手さげ式、ショルダー式など通学カバンはさまざまです。また、オーストラリアやアメリカのように通学カバンが決まってない国も多くあります。